ドクターヘリについて

ドクターヘリコプター(以下ドクターヘリ)は、一言で言えば空飛ぶ救急治療室です。交通事故による大怪我、心臓や脳の急病で一刻を争う重症な患者さんの初期治療を救急隊と連携して行います。
また、高度な治療を行う病院へ短時間で搬送する事も使命です。その為のお薬や道具を積んで、救急専門の医師と看護師が搭乗しています。

ドクターヘリを呼ぶには

一般の方が直接ドクターヘリの出動要請をすることはできません。消防からの要請により出動します。病院から病院へ患者さんを搬送する場合は、管轄の消防本部を通じてドクターヘリ運航対策室へ出動要請をしてください。

特徴

機動性

消防から電話で出動要請がはいると、平均3.3分で出動しています。患者さんの生命危機に迅速に対応するため、時間を要する文書での確認は省略されます。
また、すぐに出動できるよう機体の点検、常備する医療器具の点検は毎日行っています。

医療装備

ドクターヘリの内部装備はまさに"空飛ぶ救急治療室"です。ケガの手当を行なう消毒薬からエコーや人工呼吸器まで様々な医療器具が常備されています。毎朝、業務開始となる8時半までに医師と看護師が定数チェックや作動点検を行っています。

運航スタッフ

ドクターヘリに搭乗する運航スタッフはパイロットと整備士の2名で、出動時もこのペアーは必ず一緒です。
出動中はドクターヘリの現在位置を要請消防に知らせたり、着陸場所の調整を行ったりします。
患者さんの移動を介助したり、付き添う家族にヘリコプター内部での注意事項について説明したりします。ドクターヘリのパイロットは十分な飛行時間と豊富な知識・経験を持つことが要件とされており、パイロットの中でもベテラン中のベテランと言えます。
常に安全な運航をするために機体のメンテナンスを行なう整備士はまさに"ヘリコプターのお医者さん"です。
この2名以外にCS(Communication Specialist)と呼ばれる運航管理担当者1名、運航対策事務管理者が1名、病院内の運航対策室に常駐します。名前の通り電話や無線を駆使した情報さばきは、まさに"スペシャリスト"です。

医療スタッフ

ドクターヘリには常に医師と看護師が搭乗しています。順天堂大学医学部附属静岡病院は研修医の教育を行っている病院なので、研修の一環として研修医が指導医と共にドクターヘリに搭乗することもあります。

早期治療開始

ドクターヘリには医師と看護師が搭乗しているので、ヘリが到着し患者さんと接触した時点から病院と同じように診療が始まります。

的確な治療が可能な病院への搬送

患者さんの診察を行い専門的治療が必要だと判断した場合、その治療が可能な病院に患者さんを搬送します。救急車での搬送に比べ、搬送時間が短縮されることは言うまでもありません。
静岡県東部でも徐々に敷地内にヘリポートを設置する病院が増えてきました。患者さんを受け入れる病院が敷地内ヘリポートを持つことにより、さらに専門的治療の開始時間が早くなるという利点があります。

災害出動

平成16年11月におこった新潟中越地震では全国のドクターヘリの中で唯一、静岡県東部ドクターヘリが出動しました。
阪神・淡路大震災では的確な治療が行われていれば亡くならずにすんだという"防ぎえた死"が非常に多かったと指摘されています。道路が分断され搬送困難な場合や、災害で機能を失った病院からの重症患者の搬送などドクターヘリの活躍が期待されます。

運航範囲

静岡市から東の静岡県東部を主に担当しています。静岡県西部は聖隷三方原病院に基地を置く静岡県西部ドクターヘリが担当しています。双方が協力しながら静岡県全域をカバーします。治療の関係上、隣接県へ患者さんを搬送する場合もあります。

基地病院より下田まで(約40km)、
出動要請から約15分で到着します。

質問コーナー

どのくらい続けて飛べますか?
どのくらい荷物や人が乗っているかにもよります。ドクターヘリとしての装備で飛んだと仮定すると約400km、2時間くらい、神戸あたりまでは飛んでいけます。
どんな時に飛べないのですか?
お天気が悪くても見通しがよければ飛べます。ただし突風が吹くときや台風のように風が強いときは飛べません。また、日没をすぎると飛べなくなります。
ドクターヘリに乗るとお金はいくらかかりますか?
ドクターヘリに乗ること自体にお金はかかりません。交通費の負担はありません。往診料と治療にかかった金額が請求されます。
ドクターヘリは何機ありますか?
2017年4月現在、全国で42県52機のドクターヘリが活躍しています。その中でも、北海道には4機配備されており、次いで1県に2機配備されているのは静岡、青森、千葉、長野、新潟、兵庫、鹿児島です。