診療科新生児科

Neonatology

概要

当院の新生児科は1982年4月に静岡県東部地域を対象に新生児医療体制の中心となる新生児センターの診療部門として開設されました。
25床でスタートしましたが、現在病床数は重症児の集中治療を行う新生児集中治療室(NICU)12床と、回復期の成長を見守る新生児治療回復室(GCU)18床の合計30床です。

主な
施設認定

  • 総合周産期母子医療センター
  • 日本小児科学会認定施設
  • 日本周産期・新生児医学会認定施設

特色

当センターの特色は、新生児搬送に特化した新生児専用救急車を備えているところです。車内には人工呼吸器をはじめ通常の重症新生児の管理に必要な器材が揃っており、北は御殿場、西は富士、東は熱海、南は下田まで、24時間・365日お迎えに行ける体制をとっております。また日中で天候がよければドクターヘリに新生児科医師が同乗し重症新生児を搬送したこともありました。
病棟ではNO吸入や脳低温療法など、今や必須となった診療機器もいち早く装備し、十分な使用経験があります。
早産・低出生体重児の救命率は全国トップレベルであり、現在は将来の発達を見据えた入院中の痛みのケアなどに重心を移しています。

診療体制

当センターへの入院数は年間450件前後です。
1998年より産婦人科が開設され、ハイリスク妊娠は母体搬送していただけるようになりました。現在は約270名が当院産婦人科からの入院で、約180名が専用救急車を使用した地域産婦人科からの入院です。

当院には小児外科、小児心臓血管外科がありませんので、出生後これらの科における対応が必要な場合、静岡県立こども病院に搬送しています。通常は新生児専用救急車を使用しますが、場合によりヘリ搬送を行います。こうしたケースは年間20例ほどです。

フォローアップ外来

またセンター退院児に対しては、『フォローアップ外来』を実施し、母親の育児相談、栄養相談も含め長期にわたりこどもの成長を見守っています。重症の後遺症を持つこどもも少なく、目標としている"後遺症なき生存"に向けてスタッフー同24時間体制でがんばっています。

対象疾患

早産低出生体重児、子宮内発育不全児、多胎児、新生児仮死、新生児黄疸、新生児感染症、哺乳不良などの適応障害、呼吸障害、先天性疾患(心臓、消化器、代謝、内分泌、免疫、アレルギー、神経系、骨格系、)を有する児。またハイリスク妊娠の出生児での経過観察入院、など。外科手術の適応の場合は静岡県立こども病院へ転院搬送を行っています。

医師紹介

おおかわ なつき

大川 夏紀

職位
准教授
出身大学
順天堂大学卒(2003年)

認定医・専門医など

  • 日本周産期新生児学会専門医
  • 日本小児科学会専門医
  • 新生児蘇生法インストラクター
  • 新生児成育学会評議員
  • がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了

専門分野

  • 新生児学

さとう けいや

佐藤 恵也

職位
助手
出身大学
順天堂大学卒(2015年)

認定医・専門医など

  • 日本小児科学会専門医
  • がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了

あらい よしてる

荒井 美輝

職位
助教
出身大学
順天堂大学卒(2015年)

認定医・専門医など

  • 日本小児科学会専門医
  • がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了

あらい ひろか

荒井 裕香

職位
助手
出身大学
群馬大学卒(2015年)

認定医・専門医など

  • 日本新生児医学会専門医

きむら かんたろう

木村 寛太郎

職位
医師
出身大学
順天堂大学卒(2019年)

認定医・専門医など

  • がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了

専門分野

  • 小児循環器

はしもと わかば

橋本 わかば

職位
医師
出身大学
順天堂大学卒(2019年)

認定医・専門医など

  • がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了

あいはら ひさと

相原 久人

職位
助手
出身大学
宮崎大学卒(2021年)

ひらおか ゆい

平岡 由衣

職位
助手
出身大学
秋田大学卒(2021年)

認定医・専門医など

  • がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了

たなか ともひで

田中 智秀

職位
助手
出身大学
信州大学卒(2021年)

認定医・専門医など

  • がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了

とだ まさのり

戸田 方紀

職位
医師
出身大学
藤田保健衛生大学卒(2017年)

認定医・専門医など

  • 日本小児科学会専門医

診療実績

研究

将来的なストレス耐性や体の大きさを決める遺伝子の構造が幼少期の環境によって変わることが知られるようになっております。新生児科ではこうした機序の解明をメインテーマに挙げて研究を進めております。また関連して低体重児用ミルクの開発にも力をいれております。

治験